オスカーズグラインド法とは

オスカーズグラインド法とは

オスカーズグラインド法は1965年に提唱されたベッティングシステムです。賭け金コントロール戦略で大負けせず地道に利益を積み上げることに向いています。

ポジティブプログレッシブと呼ばれる、勝利のたびに賭け金をアップさせていく戦略に分類されます。

一連の流れ(1セッションと呼ぶ)では1単位の利益の獲得を目指し、そのセッションを繰り返していきます。

逆に言えば1単位の利益が出るまで連続した賭けを行い、1単位の利益が出たら1セッションが終了します。

ハズレ(負け)てる間はベット額を変えず賭けを繰り返す事になります。

 

適応するゲームの種類

この賭け方が適応できるのは、確率半々で起こる事象のゲームで、かつ勝利時に2倍の配当になるゲーム、となります。つまり

・コインの裏表
・ルーレットの赤黒、偶数奇数、ローハイベット
・バカラ(プレイヤーベット)
・ブラックジャック
・シックボのBIG/SMALL
・チンチロリンや丁半博打

です。

 

オスカーズグラインド法の連続的な賭け方

オスカーズグラインド法は次のルールに従って賭けを進めていきます。

  • 最初の賭け額を1単位とします($1でもいいし、$5でスタートした人は1単位=$5とします)
  • 負けてる間は賭け金は変えず、前回と同じ額を賭ける
  • 勝つたびに1単位の賭け金を増やす($5でスタートした人は$10→$15→$20と増やしていく)
  • 1単位の利益が出たら1セッションが終了
  • 必要があれば次のセッションをプレイする

このようなルールで賭けをすすめていきます。

一連の賭けの流れで1単位の利益が出るまでを1セッションと呼びます。

最初に$5賭けて勝ってしまえば、利益を確保して止めて1セッションが終わり。また最初から次のセッションをやりなおしていきます。

難しいのは、「勝利後に賭け金を1単位増やしたらトータルで1単位以上の利益が出る場合があり、その時は1単位の利益を出すように賭け金を減らす」ことが求められる点です。難しいので図を使って説明します。

 

サンプルのシミュレーションを見たほうが早いかも

以下にオスカーズグラインド法を使った賭け方について図のサンプルを見ていきましょう。

最初に$1賭けて勝ったので利益$1で止める

セッション 賭け金 勝ち負け 利益 資金
1 1 1 1

この場合は利益の$1をポッポに入れて、また$1からスタートします。

もちろん$1ではなく1単位を$10から始めてもOKです。

1単位の利益がでたので、セッション1が終わります。引き続き図示すると以下のようになります。3連勝したシーン。セッションを3回行いました。

セッション 賭け金 勝ち負け 資金
1 1 1
2 1 2
3 1 3

 

5連敗から利益が出るまでの1セッションのサンプル

こちらは5回連続で負け、6回目に勝利したので7回目は賭け金を2単位にしています。7回目の勝利により8回目は3をベットして勝利。勝ったので資金は+1の利益が出ます。ルールに従い利益1単位でたので、このセッションは終了となります。

回目 セッション 賭け金 勝ち負け 資金
1 1 1 × -1
2 1 1 × -2
3 1 1 × -3
4 1 1 × -4
5 1 1 × -5
6 1 1 -4
7 1 2 -2
8 1 3 1

 

利益1単位をめざすために最後にベット額を調整するケース

連続的な賭け方を見てください。勝ったら賭け金を1増やし、負けたら据え置き。最終的に1の利益で止めています。13回目の5賭けで勝利し資金が‐2まで戻しました。本来このつぎは5+1=6をベットするところですが、14回目に6ベットで勝利すると1単位の利益どころか、4単位の利益になっちゃいますので、6をベットするのではなくて、14回目は3をベットしています。この3ベット勝利により利益+1で着地しました。ここで1セッション終了です。

回目 セッション 賭け金 勝ち負け 資金
1 1 1 × -1
2 1 1 × -2
3 1 1 × -3
4 1 1 × -4
5 1 1 -3
6 1 2 × -5
7 1 2 -3
8 1 3 × -6
9 1 3 -3
10 1 4 × -7
11 1 4 × -11
12 1 4 -7
13 1 5 -2
14 1 3 1
15 2 1 2

セッション1が終わり、セッション2も賭け金1からスタート。すぐ勝利して+1の利益になったのでセッション2も終了になります。

これで一連の賭けの流れがわかっていただけたかと思います。

勝ったときに賭け金を1しか増やさないので低リスクな賭け方ということがわかりますね。

 

1単位=$5に設定したしたケース

上の例を1単位$5で実施した場合を見てみましょう。

回目 セッション 賭け金 勝ち負け 資金
1 1 $5 × -5
2 1 $5 × -10
3 1 $5 × -15
4 1 $5 × -20
5 1 $5 -15
6 1 $10 × -25
7 1 $10 -15
8 1 $15 × -30
9 1 $15 -15
10 1 $20 × -35
11 1 $20 × -55
12 1 $20 -35
13 1 $25 -10
14 1 $15 5
15 2 $5 10

1単位を$5に設定した場合も、最終的には1単位($5)の利益を目指す形になります。なので14回目のベットは通常は$30を賭けるのですが、調整して$15ベットに切り替えていますね。

 

オスカーズグラインド法での取り組み方

オスカーズグラインド法のシミュレーターを作成しました。シミュレーターを動かすとオスカーズグラインド法がどんな資金増減になるかを見ることができます。

このように微減微増を繰り返しながら、右肩上がりに資金が増えていく傾向があります。それは1セッション毎に1ずつ利益が積み重なる仕組みだからです。

しかし最終的には100あった資金が枯渇して次にベットするお金がなくなるでしょう。(グラフもそれを表しています。)

マーチンゲール法と同じで無限の自己資金があれば必ず利益を出し続けられる戦略ですが、無限の自己資金なんてありえないので無理です。

勝率半々のギャンブルでも連敗はありえるし、負けが増えることもありえます。カジノのバカラやルーレットはハウスアドバンテージがあるので確率半々よりややプレイヤーが不利に設定されてますから。

オスカーズグラインド法は長く繰り返される勝負では、いずれ資金枯渇にむかう勝てない戦略ということになります。

短期勝負でいくらかの利益を出すことを目標にしましょう。そして利益が出ているうちにその日のギャンブルをやめることです。

シミュレーターを活用して損切りのタイミングを調べてもよいでしょう。

 

オスカーズグラインド法のメリット・デメリット

利点と欠点の整理。

メリット

オスカーズグラインド法のメリットは、負ける回数が勝った回数よりも多くても、利益を出すことができるという利点があります。

一連の連続的な賭けが終了したときに1単位の利益が出せますし、賭け金が跳ね上がらないので、低リスクで賭けができるのもメリットです。短期間の数セッション勝負で効果を発揮します。

デメリット

デメリットは「面倒くさい」という事につきると思います。勝った負けたを繰り返していく都度計算をしていかないといけません。最後の利益1単位を目指す部分での賭け金調整の条件判断はランドカジノでは無理ですね。オンラインカジノで自分1人のときに練習しておくと良いでしょう。

また必勝を保証する戦略ではなく、いずれ資金が目減りしていくので長期的には勝てない戦略だということを忘れずに。

 

オスカーズグラインド法は勝てないのか?改良と応用

オスカーズグラインド法は完成されたシステムなので改良する余地がほとんどありません

利益1単位を目指す部分を、2単位にするとかその程度。でもそれは資金の増減グラフが急になることを意味しているだけで、少しリスクがあがり、少しのリターンが増えるにすぎません。

オスカーズグラインド法はルーレットのダズンベットや3ラインベット、ブラックジャックのダブルやスプリットに応用することもできます。

やり方は同様で次の賭け金を調整することにあります。ダズンベットは勝率1/3で、配当は3倍ですので、賭け金の設定がまた面倒なことになるでしょう。

現実的に実践向きではないため、取り組む人はいないでしょう。

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