グレートマーチンゲール法
グレートマーチンゲール法は名前のとおりマーチンゲール法の変形版となります。
グレートだぜぇ・・・
ということで、いったいどのへんがグレートなのか見ていきましょう。
グレートマーチンゲール法の賭け方
ただのマーチンゲール法は負けるたびに1→2→4→8...と賭け金を倍々にして賭けていく方法でしたが、グレートマーチンゲール法はより攻撃的な賭け方をします。
次の賭け金をどれぐらい増やすかは個人に任せるかたちですが、3倍賭けか、2倍+1賭けにするのが一般的です。(3倍賭けでもいいし、2倍+1単位のどちらでもOK)
目的としては次の勝負で今までの負け分を全て取り戻し、かつ利益まで出しちゃおうという欲張りな戦略にあります。
2倍+1単位のグレートマーチンゲール
このように負ける都度、次の賭け金は前の賭け金の2倍+1単位としていきます。
最初の賭け金が「1」だとして勝負に負けたら、次の賭け金は2倍+1=「3」となります。
「3」の賭けで負けたら、その次は2倍+1=「7」ですね。
「7」の賭けで負けたら、その次は2倍の14+1=「15」になるわけです。
最初の1は、「$1」でも構いませんし、お金持ちの方は「$10」や「$100」から始めても勿論OKです。
3倍グレートマーチンゲール
こちらが3倍グレートマーチンゲールの賭け金の流れです。
負けた次の勝負は、前の賭け金の3倍をかける形になります。
最初の賭け金が「1」で負けたら、次の賭け金は3倍なので「3」。 「3」で負けたら、次はその3倍の「9」です。
同様に最初の単位を1として、1単位=$1でもいいし、$5でもいいのですよ。
継続と、1度勝利すれば最初の1単位に戻る
グレートマーチンゲール法は連続的に賭けを続けることを前提としています。
最初の賭け金を1単位とすれば、勝利している間はずっと1単位を賭けて勝負をしていきます。
そして負けた時にはじめて次の賭け金をアップさせる戦略なのです。勝利すれば最初の1単位ベットに戻します。
このようになります。
どんなゲームで効果がある?
マーチンゲール法と同じで以下の条件のギャンブルで適用できます。
- 勝つ確率が半々(約50%で勝利する)ギャンブル
- 勝ったときの配当が2倍もらえる
基本はこのようなギャンブルです。具体的なゲーム名を挙げるなら、ルーレットの1/2のベット(赤黒、ローハイ、EVEN/ODD)や、バカラ、ブラックジャックを対象とするのが一般的ですね。
応用すれば、勝つ確率が1/3で、3倍配当のギャンブルでもいいし。
勝つ確率が2/3で、配当が0.5倍のギャンブルでもできないことはありません。(後で紹介します)
継続して賭けていく様子のシミュレーション
まずはわかりやすいので「ただの」マーチンゲール法のサンプルをみてください。
マーチンゲール法のシミュレーション
表の見かたですが、1回目~10回目までのシミュレーションです。1回目の賭け金が5で、負けたら2回目は倍の10を賭けてますよね。それでも負けたら3回目は倍の20を賭けています。
「累積賭け金」の列は、負け続けた場合のトータル負け額といっても良いです。
「勝ち金」というのは例えば2回目で10賭けて勝ったら今回は10の利益、ということです。勝てば賭け金が倍になるゲームでやるので、こうなります。
「累積損失」というのは文字通り、いままでトータルでいくら負けてたか、です。
そうすると「差引利益」というのは「今回の勝ち金」-「累積損失」となります。
これはマーチンゲール法の場合です。わかりやすいかと思います。
グレートマーチンゲール法のシミュレーション
グレートマーチンでは「2倍+1」や、「3倍」があるので、それぞれ紹介。
2倍+1単位バージョン
次にグレートマーチンゲール法のサンプルを見てください。負けたら次の賭け金は「倍+1単位」で賭けます。
つまり$1を1単位として開始した場合、負けたら次は倍の2+1=3を賭けます。3で負けたら倍の6+1=7を賭けてゆきます。
これを表で表したのが以下です。最初に$1を賭けた場合は次のように負ける都度、賭け金を増やしていきます。
回目 | 累積損失 | 賭け金 | 累積賭け金 | 勝ち金 | 差引利益 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 |
2 | -1 | 3 | 4 | 3 | 2 |
3 | -4 | 7 | 11 | 7 | 3 |
4 | -11 | 15 | 26 | 15 | 4 |
5 | -26 | 31 | 57 | 31 | 5 |
6 | -57 | 63 | 120 | 63 | 6 |
7 | -120 | 127 | 247 | 127 | 7 |
8 | -247 | 255 | 502 | 255 | 8 |
9 | -502 | 511 | 1013 | 511 | 9 |
10 | -1013 | 1023 | 2036 | 1023 | 10 |
最初に$1賭けて負ければ、2回目は$3賭けます。負ければ3回目に$7賭けます。この時点で勝つと$7貰えますので2回の負け分(-$4)と差し引きして$3の利益となります。
見ていただくとわかるとおり、負ければ負けるほど利益が大きくなっていくことに気づくでしょう。
そして、1度勝てば最初の賭け金に戻って$1から再スタートします。
3倍バージョン
こちらは負けたときに3倍の賭け金にする場合の一連の流れ
3倍バージョンの場合は、賭け金は1→3→9→27→81→243・・・と急増します。
回目 | 累積損失 | 賭け金 | 累積賭け金 | 勝ち金 | 差引利益 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 |
2 | -1 | 3 | 4 | 3 | 2 |
3 | -4 | 9 | 13 | 9 | 5 |
4 | -13 | 27 | 40 | 27 | 14 |
5 | -40 | 81 | 121 | 81 | 41 |
6 | -121 | 243 | 364 | 243 | 122 |
7 | -364 | 729 | 1093 | 729 | 365 |
8 | -1093 | 2187 | 3280 | 2187 | 1094 |
9 | -3280 | 6561 | 9841 | 6561 | 3281 |
10 | -9841 | 19683 | 29524 | 19683 | 9842 |
その分勝ったときのリターンは大きくなるのがわかると思います。2倍+1単位バージョンよりリスクが大きい分、リターンも大きくなりますね。
リスクが高すぎて現実的にこれをやる人はあまりいないような気もします。
グラフで表現してみる
こちらは私が作成したグレートマーチンゲール法のシミュレーターを回した時の様子を表しています。
グラフは資金の増減を表現しています。賭けを続ければ続けるほど右肩上がりに儲かっていくのがわかるでしょう。
(縦軸が資金で、横軸は試行回数です)
しかし最終的には7連敗して急落。次にベットする資金が無くなって終了しています。$1000持ちでスタートし1000回プレイすればほぼ資金枯渇しました。$10000持ちでスタートしても1000回のベットに耐えられない可能性の方が高いです。
グレートマーチンゲール法はやるべきじゃない戦略だと思いますね。
グレートマーチンゲール法の止め時
この戦略の止め時は難しいと思います。
最大ベット額にご注意
ただのマーチンゲール法と比較して、グレートの方がリターンが大きいぶん、投資額も大きくなるためリスクも大きくなります。
テーブルリミットも考慮してください。MIN5~MAX1000テーブルでも、MIN25~MAX5000テーブルでも3倍マーチンなら5連続賭けまで許容、2+1マーチンなら7連続賭けまで許容されます。
富裕層が集まるVIPカジノや高額テーブルでも最大ベット額$10000ぐらいです。加えて最低ベット額が高めに設定されているので、いずれにしても連敗できるのは5回~7回程度になるでしょう
オンラインカジノなら最低$0.2や$0.5から最大$10000ぐらいまで賭けられます。連敗できる猶予の大きいテーブルを探せばあります。
やはり勝ちを拾ったタイミングで利益が出てるうちに止められるメンタルを持ってる事が重要になると思います。
勝ち逃げと損切りのタイミング
この戦略は負ければ負けるほど勝利時の利益が積み上がる戦略です。しかし連敗が続くと非常に大きな含み損を抱えた状態になります(含み損というか実際に資金が溶けてる訳ですが)。カジノの最大ベット額も考慮しながら何連敗まで出来るか考えて取り組みましょう。
確率2分の1のギャンブルで100回プレイすれば、6連敗が1回起こるかもしれないので、そのへんを止め時と考えるとよいかと思いました。1度5連敗したら勝ち逃げの止め時、みたいな。
損切りの話ですが、連敗が続きヤケになって手持ち資金以上を突っ込まないように気をつけてください。(自戒を込めてw)
グレートマーチンゲール法のデメリットと利点
ここまで解説してきて概ねデメリットはご理解いただけてると思いますので、ここでは整理だけしておきます。
- 賭け金が急に増えるので資金が無いとすぐ頭打ち
- 1/2のギャンブルでも連敗する可能性があり、約1000回に1回は10連敗する
- 10連敗時の賭け金は19683単位と高額(3倍マーチンなら)
- ずっと続けると、いずれ破綻する戦略
連敗の確率と、賭け金を表で整理↓。
連敗 | 連敗確率 | 賭け金 (2倍+1単位) |
賭け金 (3倍バー) |
---|---|---|---|
1 | 50.00% | 1 | 1 |
2 | 25.00% | 3 | 3 |
3 | 12.50% | 7 | 9 |
4 | 6.25% | 15 | 27 |
5 | 3.125% | 31 | 81 |
6 | 1.563% | 63 | 243 |
7 | 0.781% | 127 | 729 |
8 | 0.391% | 255 | 2187 |
9 | 0.195% | 511 | 6561 |
10 | 0.098% | 1023 | 19683 |
メリットはどれだけ連敗しても1回の勝利ですべての損失を取り戻し、なおかつ利益も大きくなる、という事につきます。守備的な資金戦略ではなくてかなり攻撃的な戦略です。
攻撃力を考慮した短期決戦
基本的にはグレートマーチンはお勧めしない戦略です。
今日は10回しかプレイしない、と決めておけば短期決戦で取り組むのに最適な戦略かもしれません。
$10で始めて10回のプレイで$100を稼いで止める事もたやすいはずです。例えば$10→$30→$90と2連敗後の勝利で一気に$50の利益が出ます。3連敗後の勝利なら$10→$30→$90→$270で、+$140へ。
グレートマーチンゲール法の応用と改良
欠点の多いグレートマーチンゲール法ですが、それを応用、改良できます。
先ほど触れた2つのギャンブルのケースでグレートマーチンゲール法を適用してみましょう。それは次の2つのケースです。
- ①確率1/3で勝利し、配当が3倍のギャンブル
- ②確率2/3で勝利し、配当が0.5倍のギャンブル
これだけじゃわかりにくいと思うので、具体例を出すと、①はルーレットのダズンベットです。(またホイールオブフォーチュンにも3倍配当の賭け方があります。確率低いけど。)
ルーレットダズンベット
②もルーレットで、ダズンベット2か所に賭けるようなやり方になるでしょう。
ルーレットダズンベット2箇所
他に①②のようなオッズのギャンブルがあれば、それでもグレートマーチンゲール法の改良版として活用できます。
詳しく解説しますね。
①ルーレットのダズンベットでグレートマーチンゲール法
ルーレット詳しくない方のために少し解説を。
ルーレットダズンベット
ルーレットは37個のポケットがあり、円盤状を転がるボールがどのポケットに落ちるかを予想するゲームです。
ダズンベットと呼ばれる賭けは12個のナンバーを1つのチップでカバーしますので、当たる確率は12/37となりますね。これは概ね1/3です。そして勝利したときは$1を賭けたら、$3の戻し($2の利益)となります。
さて、それでは2倍+1単位のグレートマーチンゲール法でのシミュレーションを表にしました。
回目 | 累積損失 | 賭け金 | 累積賭け金 | 勝ち金 | 差引利益 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 0 | 1 | 1 | 2 | 2 |
2 | -1 | 3 | 4 | 6 | 5 |
3 | -4 | 7 | 11 | 14 | 10 |
4 | -11 | 15 | 26 | 30 | 19 |
5 | -26 | 31 | 57 | 62 | 36 |
6 | -57 | 63 | 120 | 126 | 69 |
7 | -120 | 127 | 247 | 254 | 134 |
8 | -247 | 255 | 502 | 510 | 263 |
9 | -502 | 511 | 1013 | 1022 | 520 |
10 | -1013 | 1023 | 2036 | 2046 | 1033 |
このような感じになります。配当が3倍(利益2倍)なので、連敗しても1度の勝利で大きく取り戻し&利益をだせることがわかりますね。
とはいえ当たる確率はバカラやブラックジャックのような50%もありません。前述のように約3回に1回しか当たらないので、連敗する確率も高いですよ。
<連敗する確率>連敗 | 確率 | 賭け金(2倍+1) |
---|---|---|
1 | 66.7% | 1 |
2 | 44.4% | 3 |
3 | 29.6% | 7 |
4 | 19.8% | 15 |
5 | 13.2% | 31 |
6 | 8.8% | 63 |
7 | 5.9% | 127 |
8 | 3.9% | 255 |
9 | 2.6% | 511 |
10 | 1.7% | 1023 |
10連敗する確率が1.7%ってことは、100回に1~2回、1000回に17回も10連敗します。10連敗したときの賭け金は1023単位。結構大きな額です。それだけ資金を持ってない人はグレートマーチンゲール法をトライしてはいけませんし。
確率1/3配当3倍のギャンブルには応用しない事を強くおすすめします。
②ルーレットのダズンベットx2でグレートマーチンゲール法
こちらは改良版といってよく、グレートマーチンゲール法の欠点をうまくカバーしています。
同じくルーレットを例として説明します。
ルーレットダズンベット2箇所
ダズンベットは先ほどのように12個のナンバーをカバーする賭けです。それを2チップを使って2か所にベットする、すなわち24個のナンバーをカバーします。当たる確率は24/37≒2/3となるわけですね。
そして配当ですが、1ダズンが勝利したとき、もう片方の1ダズンは必ず外れるので損します。つまり利益2の損1になるので、差引利益は+1です。
(1+1=)2ドル賭けたら1ドルの儲け、という率を覚えておいてください。
ケース1:2倍+1単位バージョン
ダズンベットを2か所にベットする賭け方で、2倍+1のグレートマーチンゲール法をやると次の表のようになります。
チップを2か所に配置するので、最初の賭け金は「2」からスタートです。「2」賭けて勝利しても「1」しか勝ち金が無いことも記憶しておいてください。
残念ながら2倍+1単位バージョンのグレートマーチンゲール法では、連敗後の勝利では利益を出すことが出来ません。
回目 | 累積損失 | 賭け金 | 累積賭け金 | 勝ち金 | 差引利益 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 0 | 2 | 2 | 1 | 1 |
2 | -2 | 6 | 8 | 3 | 1 |
3 | -8 | 14 | 22 | 7 | -1 |
4 | -22 | 30 | 52 | 15 | -7 |
5 | -52 | 62 | 114 | 31 | -21 |
6 | -114 | 126 | 240 | 63 | -51 |
7 | -240 | 254 | 494 | 127 | -113 |
8 | -494 | 510 | 1004 | 255 | -239 |
9 | -1004 | 1022 | 2026 | 511 | -493 |
10 | -2026 | 2046 | 4072 | 1023 | -1003 |
従って次の3倍バージョンで挑むことが正解です。
ケース2:3倍バージョン
以下のようになります。連敗してもどこかで勝利すれば1単位の利益が出る仕組みです。
回目 | 累積損失 | 賭け金 | 累積賭け金 | 勝ち金 | 差引利益 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 0 | 2 | 2 | 1 | 1 |
2 | -2 | 6 | 8 | 3 | 1 |
3 | -8 | 18 | 26 | 9 | 1 |
4 | -26 | 54 | 80 | 27 | 1 |
5 | -80 | 162 | 242 | 81 | 1 |
6 | -242 | 486 | 728 | 243 | 1 |
7 | -728 | 1458 | 2186 | 729 | 1 |
8 | -2186 | 4374 | 6560 | 2187 | 1 |
9 | -6560 | 13122 | 19682 | 6561 | 1 |
10 | -19682 | 39366 | 59048 | 19683 | 1 |
そして連敗する確率を見てください。そもそも勝つ確率が3回に2回もあるので、このギャンブルは連敗はしにくいのです。
連敗 | 確率 |
---|---|
1 | 33.33% |
2 | 11.11% |
3 | 3.70% |
4 | 1.23% |
5 | 0.41% |
6 | 0.137% |
7 | 0.046% |
8 | 0.015% |
9 | 0.005% |
10 | 0.002% |
6連敗の確率が0.137%。1000回に1~2回しか起こりません。かなり盤石に利益を積み重ねられる戦略ということもわかります。
8連敗の確率は0.015%(6561回に1回)、10連敗の確率は0.002%(59049回に1回)。
賭け金は増大していくのでドキドキしちゃいますが、グレートマーチンゲール法をやるなら、ルーレットのダズンx2がオススメですね。
ということで解説は以上です!
実録!グレートマーチンゲール法やってみた
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グレートマーチンゲール法の動画は
→グレートマーチンゲール法でルーレットやってみたこちらをご覧ください。
とは言っても個人的に勝率が良いのは改良したマーチンゲール法かダランベール法のがいいかなと思います。
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