マーチンゲール法

マーチンゲール法

マーチンゲール法は古くから金持ちにとっては絶対負けないと信じられている賭け方です。^^;

果たしてどんな賭け方をして、本当に負けない賭け方なのでしょうか、検証したところ意外な結果になりましたので紹介します。

この記事では、マーチンゲール法のやり方、改良版、損切りタイミング、期待値、確率などについて整理しています。

マーチンゲール法の賭け方

この賭け方は、負けたら倍、負けたら倍、と賭け金をアップさせて賭け続けていく賭け方です。(倍プッシュだっ!)

これによって今までの負け分を帳消しにして利益を出す事ができます。

例えば10賭けて負けたら、-10ですので、次の勝負は20賭けます。勝てば20貰えるので1回目の負け分-10と差引して+10の利益です。

1回目10負け、2回目20負けでも3回目に40賭けて勝てば、1,2回めの負けと相殺して10の利益となります。このような賭け方を行います。

何回連続で負けても、1回の勝ちでひっくり返せる攻撃力とわかりやすさが人気なのだと思います。

このように負けるたびに賭け金をアップさせていく戦略を「ネガティブプログレッシブ」系と呼んだりします。

 

継続して賭けていく様子のシミュレーション

では、連続して賭けを行っていく様子を表で見てみましょう。以下の表は、最初の賭け金「1」からスタートした場合です。

1を賭けて負けたら、次の勝負は2を賭けています。それで負けたら4を賭ける‥8, 16, 32, 64, 128と負けるたびに賭け金が増えていきます。

回目 累積損失 賭け金 累積賭け金 勝ち金 差引利益
1 0 1 1 1 1
2 -1 2 3 2 1
3 -3 4 7 4 1
4 -7 8 15 8 1
5 -15 16 31 16 1
6 -31 32 63 32 1
7 -63 64 127 64 1
8 -127 128 255 128 1
9 -255 256 511 256 1
10 -511 512 1023 512 1
11 -1023 1024 2047 1024 1
12 -2047 2048 4095 2048 1
13 -4095 4096 8191 4096 1
14 -8191 8192 16383 8192 1
15 -16383 16384 32767 16384 1
16 -32767 32768 65535 32768 1
17 -65535 65536 131071 65536 1
18 -131071 131072 262143 131072 1
19 -262143 262144 524287 262144 1
20 -524287 524288 1048575 524288 1

例えば9連敗すると累積の損失は-511で、10回目の賭け金は512になってます。

同様に15連敗すると累積の損失は-32767、16回目の賭け金は32767となります。

また、どのタイミングで勝っても利益がたったの1しか無いということに気づくでしょう。(必ず1の利益が積み上がるシステムと考えればメリットと言えなくもない

今回は最初の金額「1」を起点としましたが、資金持ちの方は$5から始めてもいいし、$10でも、$50から始めても構いません。

最初の賭け金「5」で始めた場合は以下のようになります。

回目 累積損失 賭け金 累積賭け金 勝ち金 差引利益
1 0 5 5 5 5
2 -5 10 15 10 5
3 -15 20 35 20 5
4 -35 40 75 40 5
5 -75 80 155 80 5
6 -155 160 315 160 5
7 -315 320 635 320 5
8 -635 640 1275 640 5
9 -1275 1280 2555 1280 5
10 -2555 2560 5115 2560 5

例えば5回目まで負け続け(累積の負け金が155)ても、6回目に160賭けて勝てば5の利益を出すことができます。

8回連続で負け(累積の負け金が1275)ても、9回目に1280賭けて勝てば5の利益に。

マーチンゲール法は手持ちの資金と、ベット額のバランスが重要だと思います。

手持ち金が$100で賭け金が$1なら5連敗まで許容できますが、$5だと3回しか連続して負けられません。

カジノでは賭けの下限~上限額が決められています。

MIN25~MAX5000のテーブルだと、最低賭け金は$25からスタート。7連敗後の8回目のベット額が$3200になりMAXに達するので8連敗したら終了。

MIN5~MAX1000のテーブルなら$5からマーチンを開始し7連敗後の8回目ベットは$640。ここで負けると次の$1280が賭けられないので、やはり許容されるのは7連敗まで。

オンラインカジノなら最低賭け金$1から、最大$5000や$10000までと上限が多いので、もっとやりやすいと思います。

 

利益が出たら最初に戻る

どのタイミングでも勝利して利益が出たら、最初の賭け金に戻るようにして勝負を挑んでゆきます。

例えば、先程の例のように5→10→20→40で勝ったら5の利益が出ますよね。そしたら次の勝負は最初の5に戻します。これを繰り返していくのが定石です。で、利益が出ているウチに止めることですね。

 

どんなグラフ線を描くのか

これは僕が作ったシミュレーターを回したときのサンプルグラフです。

マーチンゲール法を使うとこのような資金増減になります。負けたら減るけど、勝てばそれより増える、どこかでは勝つので右肩上がりに資金がふえていくのを表しています。

 

マーチンゲール法はどんなゲームで効果がある?禁止ゲームもあるの?

適応するゲームの種類としては勝つ確率が半々で配当が倍のゲームとなります。例えば以下のものが当てはまります。

  • ルーレットのハイ/ロー/偶数/奇数/赤/黒賭け
  • バカラ
  • ブラックジャック
  • 丁半博打(カジノには無いか^^;
  • 麻雀のサシウマ(勿論カジノには無い

ブラックジャックにはダブルダウンやスプリットの操作もありますが、マーチンゲール法適用しても良いと思います。つまり負け続けた時に今までの負け分を1発で取り返せるように、次の賭け金を設定すればよいのですから。

カジノでは厳密に勝率1/2で、配当が倍のギャンブルってありません。そこでバカラとルーレットのケースの勝率も見てみましょう。

 

バカラでマーチンゲール法をやる場合

バカラではタイを除けば、バンカーベットの勝率は50.68%で、プレイヤー勝率は49.32%です。しかしバンカーWIN時には5%の手数料を差し引いて支払われるので、マーチンゲール法を使う場合は、プレイヤーベットの方をおすすめします。

しかしながらハウスアドバンテージはありますので公平な勝負にはなりませんよ。

 

ルーレットでマーチンゲール法をやる場合

ルーレットでマーチンゲール法を適用するなら、前述のとおりローハイベット、赤黒ベット、EVEN/ODDベットを使います。

いずれの勝率もヨーロピアンルーレットなら18/37(48.64%)、アメリカンルーレットは18/38(47.36%)と、50%の確率よりやや低いことを理解しておくべきですね。

つまりこちらもハウスアドバンテージがあるってことです。

 

マーチンゲール法が禁止のゲームとは?

マーチンゲール法は結構勝てる戦略なので、カジノ側が禁止してる場合もあるのでは?と考えるプレイヤーもいるかもしれません。

けど、禁止はされていません。禁止ゲームもありません。むしろカジノ側としてはバッチコイだと思います。「受けてやんよ」みたいな。それはこのシステムが最終的に破綻する戦略だと知っているから‥(;´・ω・)

 

マーチンゲール法の期待値・勝率・確率を整理

連敗する確率

確率2分の1のゲームで連敗する確率を表した表は以下のとおりです。

連敗 確率 連敗 確率
1 50.00% 11 0.049%
2 25.00% 12 0.024%
3 12.50% 13 0.012%
4 6.25% 14 0.006%
5 3.125% 15 0.003%
6 1.563% 16 0.0015%
7 0.781% 17 0.0008%
8 0.391% 18 0.0004%
9 0.195% 19 0.0002%
10 0.098% 20 0.0001%

100回に1回は6連敗、1000回に1回は10連敗を覚悟しとかないとですね。

どんなに運が悪くても10連敗はしにくいと思いますので、資金が潤沢にあれば勝ち続けられる攻略法の1つだとわかります。

マーチンゲール法の期待値

資金枯渇がなく、最終的に勝利で終わるなら、期待値は単純な話です。

例えば2回プレイすると、確率に従えば、1回負け→1回勝ちになりますよね。-1+2なので1の利益。

10回プレイすると5回負け、5回倍プッシュで勝ちになるので、5の利益。

100回プレイすると50回負け、50回勝ちになるので、50の利益。

1万回プレイすれば、同様に5000の利益になります。このように試行回数÷2が期待値と考えてよいでしょう。

問題は資金枯渇のケース

上の表で示したように、12連敗(0.024%)と13連敗(0.012%)のケースが危険。

これは1万回プレイすると12連敗は約2回起こり、そのうち1回は13連敗する確率です。14連敗は起こらない想定。

この12連敗の次のベット額は4096ドル。13連敗の次のベットは8192ドル。これだけ資金がなければマーチンゲール法はゲームオーバーです。

ベット額上限のケース

仮にギャンブルのベット額上限が$5,000だとすれば12連敗までしかできません。13連敗したら次の$8192ベットが出来ないからです。

そうすると次のベットで上限の$5000をやるか、$1にリセットするかという話に。$5000をベットするのは現実的じゃないので$1にリセットしましょう。

整理すると、

1万回プレイすると概ね5000回の勝利で$5000のリターンが期待できますが、13連敗が1回発生し、13連敗までに賭けた総額(1+2+4+8+16+32+64+128+256+512+1024+2048+4096)=8191ドルが損失に。

トータルすれば、
$5000-$8191=-$3191の損失になる・・・このような期待値になります。

  • 賭け上限$5000のギャンブルで1万回やるとマイナス3191ドルになる可能性が濃厚。
  • 賭け上限$10000のテーブルなら、最終$5000利益で終われる可能性のほうが出てくる。

期待値は以上です。

 

マーチンゲール法のメリット・デメリット・危険性

私はマーチンゲール法を使い続けることはおすすめしていません。それはここを読んでいただければわかります。メリットはさておき、デメリットを確認してください。

・メリット

メリットはここまでお伝えしているように、1回の勝利で今までの負けを取り戻せる、ことにつきます。そして連敗しにくいので数回のチャレンジなら儲けを得て帰路につくことができるでしょう。

・デメリット

デメリットは長期にわたるプレイを繰り返すと、いずれ破綻する、という危険性です。

資金が潤沢にあればある程度の利益の積み上げはできますが、大きな賭け金をカジノ側が受け付けない場合もあります。ですのでベット額の上限は事前に確認しておくことです。

$1スタートであれば15連敗($32,767の損)や、20連敗($1,048,575の損)はあまり考えにくいですが、資金持ちの人が1勝負1分間として、$1ずつチマチマベットを続けるのもおかしな話です。例えるなら大金持ちが1分間に1ドルしか稼げないギャンブルをやるか?という話で。

 

マーチンゲール法の損切りタイミング

マーチンゲールはいずれ負ける戦略なので、損切りのタイミングを確認しておきましょう。損切りのタイミングはプレイヤーの目標金額、投資に対する回収率によって異なると思いますので、ご自身の損切りタイミングを確定しておくとよいです。

個人的には次のような感じをおすすめします。

10連敗は約1000プレイに1回おこる事象なので、1000プレイを目安に、8連敗したら辞めるかどうかを判断ですね。

1000プレイするなかで、1回は8連敗で損切りして止めたとします。そこで10連敗を回避。

トータルすれば戻し額$500、損失は8連敗(-255)1回です。500-255=245の利益で終了できます。

ただ、8連敗って1000プレイすると約3回ぐらい発生します。そのどれも損切りして止めてしまうと、トータルはマイナスになっちゃいます。

やっぱり損切りのタイミングって難しいですね。

マーチンゲール法のシミュレーターで、ご自身の状況をあてはめて検証してみてください。

 

マーチンゲール法の改良、応用

応用や改良できないこともありませんが、全体的には負けたら賭け金をアップさせる「ネガティブプログレッシブ」系になります。

勝率1/3、3倍配当のギャンブルでやることもできますし。
グレートマーチンと呼ばれる3倍プッシュや、倍+1プッシュを賭けるやり方もあります。

しかしわかりにくさと、いずれ破綻するシステムという点を考慮すれば、おすすめするものではありません。

 

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