ルーレットのジェームズボンドベッティングシステム
ジェームズボンドベッティングシステムという戦略を紹介します。
映画007カジノロワイヤルの主役ジェームズボンドという有名なキャラクター名がついた戦略です。
何のことは無いとても簡単なベットのパターンですが1回に$200を使うのを推奨されています。そして勝利によって少しリッチなディナーを頂けるぐらいの価格設定と言われています。
ルーレットのジェームズボンド戦略の賭け方
さてベットのパターンを見てみましょう。
これは以下の3か所へのベットから構成されています。
・[0]へのストレートアップベットに$10
・[13]-[18]のダブルストリートベットに$50
・[19]-[36]へのハイベットに$140
これで合計$200をベットした形です。
このチップの配置でカバーできるナンバーは以下の黄色部分のように広範囲となります。
アタリが出た時の配当金は以下のようになります。
・[0]のストレートアップベット → $10×35=$350の配当
・[13]-[18]のダブルストリートベット → $50×5=$250の配当
・[19]-[36]のハイベット → $140×2=$280の配当
ルーレットはボールが37個あるポケットの1個に落ち、勝利ナンバーが決定しますので複数のエリアにベットしたところで当たるのは1か所のみです。
そういうことからするとどこかのベットがアタリだったとしても他の2か所のベットはハズレになります。しかしいずれかがアタリが出れば利益が出る作戦でもあります。
アタリ/ハズレのパターンを整理
アタリのパターンは3種類あります。以下の表にてご確認ください。
(1)
パターン1は[0]のストレートアップベットが当たった時です。 $10ベットに対して$350が入りますが、ダブルストリートベット$50とハイベット$140を失うので合計損益は+$160です。
ベット場所 | ベット額 | アタリ パターン1 |
損益 | 合計 |
---|---|---|---|---|
ストレートアップ | $10 | 〇 | $350 | $160 |
ダブルストリート | $50 | × | -$50 | |
ハイベット | $140 | × | -$140 |
(2)
当たりのパターン2はダブルストリートベットが当たった時です。すなわちボールが13, 14, 15, 16, 17, 18のいずれかに落ちた時。
ダブルストリートの$50に対して$250が入り、ストレートアップ$10とハイベット$140の合計$150を失うので損益は+$100となります。
パターン | ベット額 | アタリパターン2 | 損益 | 合計 |
---|---|---|---|---|
ストレートアップ | 10 | × | -10 | 100 |
ダブルストリート | 50 | 〇 | 250 | |
ハイベット | 140 | × | -140 |
(3)
当たりのパターン3はボールが19~36のいずれかに落ちた時。ハイベットが当たりとなり$140に対して$140の支払を受けます。いっぽうでストレートアップの$10とダブルストリートの$50は失うので、合計損益は+$80です。
パターン | ベット額 | アタリパターン3 | 損益 | 合計 |
---|---|---|---|---|
ストレートアップ | 10 | × | -10 | 80 |
ダブルストリート | 50 | × | -50 | |
ハイベット | 140 | 〇 | 140 |
(4)全部外れ
当然ですがいずれのベットも当たらなかったときは合計賭け金$200をすべて失います。
ボールが最初の12個の数字、1~12のポケットに落ちれば外れです。
ジェームズボンド戦略の確率
確率を出してみましょう。0が1個のヨーロピアンルーレットです。
ベット | ナンバー | 数字の個数 | 確率 |
---|---|---|---|
ストレートアップ | 0 | 1 | 0.027027027 |
ダブルストリート | 13~18 | 6 | 0.162162162 |
ハイベット | 19~36 | 18 | 0.486486486 |
外れ | 1~12 | 12 | 0.324324324 |
ストレートアップの0が出る確率は1/37=0.027・・・2.7%です。
ダブルストリートベットは数字6個をカバーするので当たる確率は6/37=0.1621・・・16.21%です。
ハイベットは数字18個をカバーするので当たる確率は18/37=0.4864・・・48.64%です。
そしてハズレは1~12のナンバーが出た時ですが、12/37=0.3243・・・32.43%です。
全てのベットが外れるのは32.43%もあることに注目したいですね。そう何回もチャレンジして一定の利益が出るわけではないことも理解しておきましょう。
カジノに行って楽しみとしてこのベッティング戦略を使ってみるぐらいでよいかと思います。
つまりディナーを豪華にすることができるのは3日間で2日しかありません。
ネガティブプログレッシブを適用するジェームズボンド戦略
ネガティブプログレッシブについてはルーレットのベッティングシステムの基本で解説しています。
つまり負けたら負け分を取り戻すために次の勝負で多額のベットを行うという方法です。
本来は賭け金を変えずにやり続けるフラットベットで構いませんが、ジェームズボンド戦略のでもこの作戦(次の勝負でベット額をアップさせる)は適用できます。結構多めの資金が必要になります。
1回目でおよそ3分の1の確率で外れた場合は次の試合で3倍のベット額($600)を使います。
それぞれのベット個所へのベット額とそれが当たった時の支払報酬を表にしました。
ベットパターン | ベット額 | 支払報酬 |
---|---|---|
ストレートアップ | $30 | $1050 |
ダブルストリート | $150 | $750 |
ハイベット | $420 | $420 |
全部で新たに$600を使います。ストレートアップの[0]が当たった時が最も大きい$1050の戻しになって嬉しいのですが、なかなか当たりにくいナンバーですね。
さて先ほどの様にそれぞれの当たりパターンを見てみましょう。今度は全てまとめた表です。
ベットパターン | アタリパターン1 | アタリパターン2 | アタリパターン3 | ハズレ | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ストレートアップ | 〇 | $1050 | × | -$30 | × | -$30 | × | -$30 |
ダブルストリート | × | -$150 | 〇 | $750 | × | -$150 | × | -$150 |
ハイベット | × | -$420 | × | -$420 | 〇 | $420 | × | -$420 |
損益 | $480 | 損益 | $300 | 損益 | $240 | 損益 | -$600 |
アタリパターン1はストレートアップが当たった時で、合計利益は$480となります。
アタリパターン2はダブルストリートで+$300
アタリパターン3はハイベットで+$240
を獲得します。ここで初戦で負けたマイナス$200も考慮するとここまでのトータル損益は次のようになります。
アタリパターン1・・・+$280
アタリパターン2・・・+$100
アタリパターン3・・・+$40
当然ですがここでもハズレたらマイナス$600が積みあがります。すなわちトータルの損失は$800
ここまでくると結構大きな負け額になるので気を付けてください。
ちなみに2回連続で外れる確率は0.3243×0.3243=0.1051・・・10.51%です。つまり10回に1回は2連敗します。
逆に考えれば$800所有でジェームズボンド戦略を始めれば9割の確率でわりと大きなプラスになることも言えます。
もし2連敗後にまだネガティブプログレッシブで賭けを続けるなら、最初の11倍の額を賭ける必要があります。
つまりこうですね。
ベットパターン | ベット額 |
---|---|
ストレートアップ [0] | $110 |
ダブルストリート [13]-[18] | $550 |
ハイベット [19-36] | $1540 |
トータル$2200(約22万円)を必要とします。もうヤケクソ。運がない日はさっさと辞めることです。
ルーレットは長く続ければ続けるほどカジノのハウスアドバンテージに収束して負けるので短期決戦で勝負をすることです。
ジェームズボンド戦略の利点、欠点
メリットとデメリットについて整理します。
- 賭け方が単純なので初心者でもチップの置き方が簡単です。
- 短期間で勝負を決めたい方にもお勧めの戦略だと思います。
- 最小で$200あればこの戦略がつかえ、負けたときの負け額の覚悟も出来るのもメリットかと思います。
- 確率が明らかにでき、67.56%の確率で利益がでます。
- 1度負けても次の勝負で$600を使って取り戻しを狙うことができます。
デメリットについては
- 32.43%の確率で損失が$200になります。
- 1度このシステムで勝利して味をしめ何度もこの賭け方を続けるといずれ資金が大きく減ってしまいます。
- ハウスアドバンテージ(2.7%)を打ち負かすことはできません。
ということで以上です。海外では人気のある賭け方らしいですが確率とエンドが明らかなので個人的にはあまりお勧めしない賭け方です。
ベット額が最初から高額なので、プログラムを組んでのシミュレーションの必要もありませんね。
賭け金を低く始めるジェームズボンドベッティングシステム
ベット額が高額でネガティブプログレッシブ戦術を行っても2,3回しかチャンスがないので、最初のベット額をミニマムにしてジェームズボンドを行うことは可能です。例えば以下のような賭け方です。
ストレートアップ0 → $10から$1へ変更
ダブルストリート13~18 → $50から$5へ変更
ハイベット19~36 → $140から$14へ変更
これでジェームズボンドベッティングシステムの基本形$200ベットではなく、$20ベットから始めることができます。
資金とベット額の減り方、増え方を連続的に表にしましたのでご覧ください。
【$20で始める】
場所 | 金額 | 支払 | アタリパターン1 | アタリパターン2 | アタリパターン3 | ハズレ | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ストレートアップ | 1 | 35 | 〇 | 35 | × | -1 | × | -1 | × | -1 |
ダブルストリート | 5 | 25 | × | -50 | 〇 | 25 | × | -5 | × | -5 |
ハイベット | 14 | 14 | × | -140 | × | -14 | 〇 | 14 | × | -14 |
損益 | -155 | 損益 | 10 | 損益 | 8 | 損益 | -20 |
【負けたら3倍ベット】
場所 | 金額 | 支払 | アタリパターン1 | アタリパターン2 | アタリパターン3 | ハズレ | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ストレートアップ | 3 | 105 | 〇 | 105 | × | -3 | × | -3 | × | -3 |
ダブルストリート | 15 | 75 | × | -15 | 〇 | 75 | × | -15 | × | -15 |
ハイベット | 42 | 42 | × | -42 | × | -42 | 〇 | 42 | × | -42 |
損益 | 48 | 損益 | 30 | 損益 | 24 | 損益 | -60 | |||
累積損益 | 28 | 累積損益 | 10 | 累積損益 | 4 | 累積損益 | -80 |
【さらに負けたら11倍ベット】
場所 | 金額 | 支払 | アタリパターン1 | アタリパターン2 | アタリパターン3 | ハズレ | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ストレートアップ | 11 | 385 | 〇 | 385 | × | -11 | × | -11 | × | -11 |
ダブルストリート | 55 | 275 | × | -55 | 〇 | 275 | × | -55 | × | -55 |
ハイベット | 154 | 154 | × | -154 | × | -154 | 〇 | 154 | × | -154 |
損益 | 176 | 損益 | 110 | 損益 | 88 | 損益 | -220 | |||
累積損益 | 96 | 累積損益 | 30 | 累積損益 | 8 | 累積損益 | -300 |
【さらに負けたら40倍ベット】
場所 | 金額 | 支払 | アタリパターン1 | アタリパターン2 | アタリパターン3 | ハズレ | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ストレートアップ | 40 | 1400 | 〇 | 1400 | × | -40 | × | -40 | × | -40 |
ダブルストリート | 200 | 1000 | × | -200 | 〇 | 1000 | × | -200 | × | -200 |
ハイベット | 560 | 560 | × | -560 | × | -560 | 〇 | 560 | × | -560 |
損益 | 640 | 損益 | 400 | 損益 | 320 | 損益 | -800 | |||
累積損益 | 340 | 累積損益 | 100 | 累積損益 | 20 | 累積損益 | -1100 |
賭け金が安い分、アタリが出た時の取り分も安い訳ですが、これだとローリスクローリターンになりますね。4連敗もする確率は約1%とかなり起こりにくいです。
以上です!