マーチンゲール法改1の戦略
私が作ったマーチンゲール法のシミュレーターを気に入ってくれて、こういう戦略はどうかと打診してくださった方がいまして。私も興味が湧いたので挑戦してみました。
この戦略はマーチンゲール法のデメリットであるベット額を増やしすぎて自滅するのを回避するように設計されています。リスクを抑えながら少しずつ資金を増やしていくことに向いていると言えます。
この戦略は「資金管理」の部分と「ベットの仕方」の部分とで独自性があると思いました。
①資金を5つの財布にわける
まず資金を用意します。そして5回のマーチンゲールに耐えられるように金額を按分します。
これは次の公式を使います。
手持ちの資金Bと、n回のマーチン連敗に耐えるための初期ベット額bの関係は
b = B / (2^n - 1)
で表すことができます。
例えば資金Bが100万円だとすると、n回(5回)のマーチン連敗に耐えるための最初のベット額bは、
b = 100万 / (2^5 - 1)
で計算します。すると初期ベット額bは32258円になるイメージです。100の位から下を0にすれば約32200円です。
100万円を5回分に按分すると以下のようになるでしょう。(これを垂直展開と呼ぶことにします)
1回目:32200円
2回目:64400円
3回目:128800円
4回目:257600円
5回目:515200円
さらにこの各回のベット額を、横展開します。つまり1回目なら32200円を5回のマーチンゲール連敗に耐えるためにベット額を決めるとすると・・
32200円:1000円→2000円→4000円→8000円→16000円と、横展開できるでしょう。それをイメージ図で表すと以下のようになります。
具体的なベット額を整理すると以下のようになります。
100万円の資金を5つに分割します。
分割資金1:32200円
分割資金2:64400円
分割資金3:128800円
分割資金4:257600円
分割資金5:515200円
さらにこれらを横に分割して表にします。
1,000,000円 | 1回目ベット額 | 2回目ベット額 | 3回目ベット額 | 4回目ベット額 | 5回目ベット額 | |
---|---|---|---|---|---|---|
分割資金1 | 32200 | 1000 | 2000 | 4000 | 8000 | 16000 |
分割資金2 | 64400 | 2000 | 4000 | 8000 | 16000 | 32000 |
分割資金3 | 128800 | 4100 | 8200 | 16400 | 32800 | 65600 |
分割資金4 | 257600 | 8300 | 16600 | 33200 | 66400 | 132800 |
分割資金5 | 515200 | 16600 | 33200 | 66400 | 132800 | 265600 |
基本的な資金管理はこの表をベースに考えます。
マーチンゲール改1の運用方法
運用方法は以下のようになります。
①まず1回目ベット額(上の表だと1000円)をベットし、勝負します。
・勝利時→資金が増えればそのときの資金に応じて再度計算して横展開しベット額を増やしていきます。
・負け時→マーチンのシステムに従って2回目ベット額(つまり1回目ベット額の倍額)をベットして勝負。以後同様。
②分割資金が当初の倍になればリセットして、分割資金1を当初の32200円から再スタートします。
③分割資金1が0になってしまったら(つまりマーチンで5連敗したら)、こんどは分割資金2を使ってマーチンゲール法を行います。
④以後の流れは繰り返しです。
分割資金5のベット5回目で負けたら、システムは終了で負け確定です。
マーチンゲール法改1のシミュレーター
さてマーチンゲール法改1のシミュレーターを作ってみました。実際に挙動を試してみると短期的な回数では利益を出して終了できるケースが多く見られました。
けれど長く続けるとやはり最終的にはマイナスになってしまうケースが多かったようです。
この戦略を試してみたい方はシミュレーションを行ってみてください。
※補足
勝率:バカラのバンカーベットなら:0.5068、プレイヤーベットなら0.4931
配当率:バカラのバンカーベットなら0.95、プレイヤーベットなら1
マーチンゲール法改のベットプラン
シミュレーション結果一覧