ルーレット98.48%法(2/3ベット法)を検証
ルーレットはカジノの代表的なゲームであり歴史的に見て多くのギャンブラーや数学者が攻略を試してきています。
様々な伝統的な攻略法や最適戦略を当サイトでも紹介していますがいつも結局カジノ側の勝ち確率に収束しますよ、と言っています。攻略法はあなたのルーレットの意思決定や資金管理を支援しますが必ずしも勝てるものではないことを認識しておくべきだと思います。
その中で98.48%法(別名2/3ベット法)という手法を見つけました。
海外では聞かない手法なので日本人の誰かが発案したのかもしれません。今日はこれを紹介するとともに独自にプログラムを開発しシミュレーションを実施します。またオンラインカジノでも実践してみます。
ルーレット98.48%法(2/3ベット法)のやり方
やり方は非常に簡単です。
ルーレットには賭けるエリアがたくさんありますが、特にダズンベットというチップの置き方を行います。ルーレットには1~36の数字と0の数字があります。ダズンベットというのはチップ1枚で12個の数字に賭けるエリアです。
| 1st12 | 2nd 12 | 3rd 12 |と書かれたエリアがあります。それぞれその真上の12個の数字に対応しています。|1~12|13~24|25~36|と3つのエリアがありそのいずれかに賭けるのをダズンベットと言います。配当は3倍なのでチップ1枚を賭けて当たればチップ3枚が貰えます(賭けた1を差し引けば利益は2です)
チップ2枚を賭けてたら3倍なので6枚貰えます(賭けた2枚を差し引けば利益は4)
賭けをする前に参加しないで観察する
この手法はオンラインカジノでやりやすいです。
賭けをする前にゲームに参加しないで空まわしをして観察します。
先程お伝えした|1~12|13~24|25~36|のどのエリアにボールが落ちたかを観察するわけですね。で、同じエリアに3回連続で落ちたら次のゲームから参加します。
例えば以下のように19→24→22と真ん中のダズンベットが3連続で出たとします。
↓
↓
となれば次から参加です。
参加する際には3回連続で出たエリアではない、残りの2エリアにベットします。つまり‥|1st 12|と|3rd 12|にチップを1枚ずつ合計2枚ベットします。
これは4連続で同じエリアにはボールは落ちないだろう、という賭け方なのです。しかも合計24個の数字にベットするのでホイールの実に3分の2をカバーするから結構当たりやすい。
確率は?
確率を見ると2ヶ所へのダズンベット(37個のうち24個をカバー)が外れる確率は37個の数字のうち残りの13個のいずれかが出てしまう確率なので13÷37=0.35135
それが2連続でおこる確率は0.35135^2=0.12345
それが3連続でおこる確率は0.35135^3=0.04337
それが4連続でおこる確率は0.35135^4=0.01524→0.015%
4連続でおきない確率は1-0.01524≒0.9848なので98.48%法と言われるゆえんです。
ランドカジノではルーレットの台について賭けをせずに観察だけする、ということはできないので少額を賭けて様子見をすれば良いと思います。
ルーレット98.48%法(2/3ベット法)をシミュレーション
独自にプログラムを組んでシミュレーションを実施しグラフにしました。ルーレットはすべての事象が表現できる単純な確率計算なのでプログラムは簡単なのです。
資金10000持ちで、$20の賭けを10000回の試行です(ダズンベットに$10ずつ2ヶ所ベット)。
大変なのは3連続で同じダズンベットが出るまで賭けを保留しなければならない点です。従って賭けは1万回実施していますがその裏では空振りのスピンが15万回ぐらい行われています。
グラフの見方ですが縦軸が資金で$10000持ちからスタート、横軸は試行回数で右端が1万回目です。1万回目には手持ち資金は$3000ほどしかありません。
これを10クール実施していますのでグラフが10個あります。どのグラフも右肩下がりになっている事がわかるでしょう。
回数を増やせば確率に従って損失を出し負けてしまうという事を如実に表しています。序盤で勝ちの回数が多ければ資金が微増しているグラフもあります。(このタイミングでゲームを辞めて利益を確定させれば勝ちです)
ちなみに勝率98.48%とのことですが10クールすべての当たり数とハズレ数を表にすると以下のようになります。
NO | 当たり数 | ハズレ数 |
---|---|---|
1クール | 6428 | 3572 |
2クール | 6413 | 3587 |
3クール | 6493 | 3507 |
4クール | 6513 | 3487 |
5クール | 6508 | 3492 |
6クール | 6541 | 3459 |
7クール | 6454 | 3546 |
8クール | 6454 | 3546 |
9クール | 6390 | 3610 |
10クール | 6509 | 3491 |
1万回の勝負で当たりはだいたい6400~6500回です。
勝率を平均すると98.48%どころかなんと64.7%!
( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン
って当たり前なんですけどね。
ダズンベットを2ヶ所にやれば24個の数字をカバーします。全数字は37個あるので当たる確率は24÷37=64.86%です。 結局この確率に収束していってしまいます。
3回連続でサード12エリアが出たからといって4回目にファーストかセカンド12エリアが出る確率がアップする訳はありません。
シミュレーションが指し示すこと
このサイトでは再三言っていますが、カジノにおけるルーレットは過去の事象の歴史と次回の事象には関連性がない独立した事象であるという事です。
しかし多くのギャンブラーが10回連続でコインの裏が出ることは無いといいます。
10回めこそコインの表が出るだろうと思って表に貼る人もいれば、 その逆で9回連続で裏が出たんだから10回目も裏が出るだろうという人もいます。
賭ける人はどこか拠り所、判断の根拠、自分を納得させる何かを探しているのかもしれません。
ルーレット98.48%法(2/3ベット法)のメリット・デメリット
この手法の私が考察したメリットとデメリットです。
・メリット
メリットは押し引きのタイミングの判断を委ねる事ができる、という点です。3連続で同じダズンベットが出れば次こそ大きく貼る機会だと捉える事ができますから。また初心者でも簡単に試すことが出来る点も評価したいです。
他の攻略法のようにややこしい数列や暗記の必要はありません。
・デメリット
回数が何回もかかるのはデメリットでしょう。いよいよ賭けを実施するまでに平均して15回の空スピンを行わないといけないのですから。15回まわせばだいたい3連続で同じダズンベットが出ます。それまで観察しなければならないのは早く結果がほしい人にとっては面倒だと思うかもしれません。
他にデメリットは無いように思います。何度も言いますがこの手法で今回勝てる確率は64.8%程度だと認識しておくことです。
ルーレット98.48%法(2/3ベット法)のまとめ
現実に確率と10万回のシミュレーションを見てきたようにこのルーレット98.48%法は勝率98.48%ではありません。
多くのカジノ攻略サイトでは戦略を紹介するとともに(概ね勝率の良いデータを出して)、オンラインカジノへ誘導する目的があったりするので気を付けてください(日本でのプレイは賭博罪になりえます)。
攻略法は必ずしも勝てることを保証していないことをお伝えさせていただきます。100万回とか回数を重ねたときに勝っている手法は無いと思います。結局ハウスエッジ(カジノ側の控除率)があるので負けてしまうんです。
少ない試行回数での勝負のブレ、資金管理法の1つとしてお使いいただけたらと思います。